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「手垢塗れの天使」
2016, 6, 26 / WIN / ノベルタイプADV / あかべぇそふとすりぃ

輝く舞台に立つために、彼女はその身を捧げる──




【あらすじ】
ステージでスポットライトを浴びて輝くアイドル──
そんな子供の頃からの憧れだったアイドルへの夢を叶え、新人アイドルとしてデビューした 如月嶺衣奈(きさらぎ れいな)。
しかし、彼女の思い描く輝く舞台への道は遠く、鳴かず飛ばずのまま、たいした仕事もない現状が続いていた。
華々しい活躍をしている同じ事務所のアイドルたちと自分を比べ、差を感じないのに
この状況はなんなのかと憤る嶺衣奈は、事務所のプロデューサーに直談判を行う。
プロデューサーは怒りと焦りを隠せない嶺衣奈を見て、面倒がりながらも 1つの言葉を投げ掛ける。
「繋ぎは作ってやる── あとは自分でなんとかするんだな」
突き放すようなその言葉をいぶかしむ嶺衣奈。
理解が及ばないまま連れていかれたのは、一人では入ることすらためらう高級ホテルのレストランだった。
そこで待っていたのは、有名企業の重役である一人の男。
自らを彩るドレス、舐めまわすような視線。
輝かしい舞台に上がるために、今自分が何をしなければいけないのか。
そして、彼女はその身を捧げる決意とともに、“アイドル”としての道を歩き出す─


【ストーリー】
あらすじは上記の通り、アイドルが枕営業をしてのし上がっていくものです。
アダルトっぽい作品になりそうだなということで期待はしていたのですが、最近はコンセプトはいいのに中身が伴ってない作品が増えているような印象が強く、そのせいで作品の質には不安がありました。
あと、あかべぇだしね。
プレイ前にはそのような不安もありましたが、実際プレイしてみるとなかなか良かったような。
ヒロインがアイドルとして注目されたい一心で行動をしている姿は魅力的でしたね。
その本質は他人に必要とされたいという心理だったのでしょうか、後半の展開からそのようなヒロインの姿を感じ取れたりして、ストーリーや描かれるヒロインの姿は良かったように思えました。
しかし、枕営業が次々に行われていくので、わりと単調な感じがしましたね。
あとは後半の展開が急というところでしょうか。まぁロープライスですし、しょうがない点でもありますが…
もっと転→結を丁寧に書いてくれたら非常に良かったと思います。
あとは後半の副音声システムが使えなくなってたのがなんだか印象的でした。藁にもすがるよな思いだったのでしょうかね。


【ゲームデザイン】
一般的なノベル系ADVです。選択肢はありませんし、二周目に分岐などもありません。
本作の特徴的な点は副音声システムなどの裏の顔システムでしょうか。
副音声システムは、ボイスのボタンを押すと、テキストに表示されていないセリフ、つまりヒロインの本心を聞けるものです。
裏の顔システムはその辺をいじれるものですね。ヒロインの本心をテキストとして表示・固定ボイスにする・CGの差分の本当の表情にするなどです。
枕営業という好きでやっているわけでもないものに対して、本作のようなシステムを搭載し、ヒロインや作品に対して深みを与えようとしたのでしょうか。
こういった作品のコンセプトをきちんと反映したシステムを搭載したことは、私としては非常に好ましい点ではあります。
ゲーム的でもありますしね。

ただ、これけっこう面倒なんだよね。プレイしていて、テキストの声聞いた後に副音声聞いてるとテンポが悪い。
いっそのこと、最初からテキストとボイス、それぞれ本心と演技にすればよかったように思えます。
そこら辺を自分に合うようにいじれるのが裏の顔システムなのですが、これ使えるの二周目からなんですよね。
なんで二周目からにしたのか疑問なのですが…同じゲームを複数週するなんてよほど好きな人じゃなきゃしませんし、最初から使えるようにして欲しかったですね。

あとはそうですね、選択肢はあったほうが良かったと思っています。
というのも、この人と寝るのか?ここではどういう行動をしたほうが良いのか?などの判断をプレイヤーに委ね、トップアイドルを目指すマルチエンディング型だったらより作品に深みが出るのかなと思ったり。
実際我々が枕営業をするなんてありえませんからね。
せめてゲームだけででも、擬似的に体験できるような作品だと希少性が高まったり、ゲームとしてのメリットを存分に活かせたのではないですかね。
 

 
【グラフィック】
立ち絵で目パチあり。
正直なところ、パッケージを見た時には絵が微妙だなぁと思っていたのですが、プレイしてみるとあら不思議、想像よりかなり良かったです。
CGの枚数は25枚。ロープラにしてはちょっと多めでしょうか。大半がエロシーンに使われています。



【BGMなど】
BGMは印象にないので普通でしょう。
主題歌は印象的でした。電話の着信音や電車の音など、本作を連想させるようなSE音が使わている点と、歌詞が心に残っています。
ていうか、Frillの円交少女の主題歌がかなり印象的だったんですよね。体を売る系はなんかそういうルールでもあるのですかね。
ボイスは男性ありでエロシーンはカットされてましたね。また、射精カウントもあり、その辺を考慮したシステムにはなっていました。
これは関係ないのですが、副音声の声がなんだか苦手なんですよね…怒られているように感じてしまってw。
そのテの人にはたまらないのでしょうが、ああいった本心むき出しのような腹の底から出る声は、個人的にはダメでしたねw
あと、本作はDLsite.comのアカウントによる認証があるのでネット環境は必須です。
また、本作はトールケースサイズで、外箱のようなものがついてきます。
それぞれのイラスト自体はパッケージのと大差ないのですが、どうせなら外箱から開けた時のトールケースのイラストは本性の顔にしたほうが、本作を表していて面白かったのかなと思いました。 


【感想】
良かったです。
オンライン認証あるしあかべぇだしどうせコンセプトだけゲーだろと思っていたので思わぬ収穫でしたね。
値段も安いですし、気になっているのならやって損は無いような気がしますね。



総合評価:C (佳作)