c480925package

「殻ノ少女」

2008, 7, 4 / Win / ノベル / Innocent Grey





【商品説明】
Innocent Greyが送り出すミステリィAVG第3弾となる本作は、緻密に描写された美麗なビジュアル、
人間関係が複雑に絡み合う重厚でドラマティックなストーリー、
まにょっ(Little Wing)氏が手掛ける作品にシンクロしたBGM、エロだけではなく作品全体を含めアダルト(大人)向けな本格派ミステリィ作品といった、
前二作『カルタグラ』・『PP -ピアニッシモ-』で好評だった要素を突き詰め大幅強化された、サイコミステリィAVG!
さらに本作では、プレイヤー自らが捜査・推理を行い、事件を解決する「Detectiveシステム」を新たに採用!
ただストーリーを読み進めるだけでは得られない緊張感・達成感が味わえるぞ!



【感想】


今さら書く必要あるのかなと思いましたが、
個人的に思うところがあったので備忘録として記事に。


本作はノベルタイプのADVで、ストーリージャンルとしては推理モノになります。
ゲームシステムとしては、ノベルパートが主になりますが、推理モノということで、
マップ移動による情報収集、事件現場の検証、推理パートなどがあります。
マップ移動は1日2回程度しかできず、作中には時間の概念があるため、
この日この場所じゃないと特定の情報が得られない、などがあります。
事件現場の検証はポイント&クリック式となり、
ゲーム画面の気になるところをクリックして情報収集をしていきます。

推理パートは得られた情報などから犯人の推理等を行います。

基本的にはノベル→マップ移動→(推理or検証)の繰り返しになります。
時間や日にちの概念があるため、期日までに必要な証拠を集めておいたり、
適切な選択肢を選んでおく必要があります。


さて、Innocent Grey(イノグレ)は前々から気にはなっていたものの、
実はプレイしたことがあまりなかったりします。
とりあえず「カルタグラ」はプレイして、これ主人公より妹のほう主役にしろヨ…
なんて感想でしたが、
そこそこ楽しめたので、じゃあ評判の良い本作をやるかという流れ。

結論(というか評価)から言いますと、
悪くはないと思いますが個人的には評価しがたいですね。
なのでイノグレ好きな人はこれ以降見る必要はないと思いますw



とりあえず良いところから挙げていきますが、やはりグラフィックとBGM、
相乗効果で作品の雰囲気は非常に良かったと思います。
なにやら画展もやっているらしく、イノグレファンの方は非常に熱心な人が多い印象です。
その気持ちは本作をプレイすることで十分に理解することができました。
(余談だけど、こういった綺麗なグラフィックは芸術を題材にしたエロゲとかでやって欲しいよな~って、本作をプレイして心底思ったり、お前のことだよサクラノ〇)
ただ、あまりにも綺麗すぎるがゆえにグロとか衝撃的なシーンで得られるものがあまりありませんでした。
グロや猟奇的なものを綺麗に描くことに価値を見出す人もいるのでしょうが、
個人的には全くピンときませんでした。
事件現場なんて綺麗に描かれるものですから、
キャラが「えろう凄惨ですなぁ」とか言ってても、
きれいすぎて「そうか?」ってなっちゃいましたよ。
殻ノ少女とかは確かにきれいだし良いな~って感じなんですけどね。



次はゲームシステムですね。
正直なところかなり難易度が高く、
上記で得られた雰囲気が個人的には台無しとなってしまいがっかりな結果でした。
しかし推理モノということでプレイヤーに能動的に行動させるゲームシステムを構築しようとした心がけは評価したいですね。
まぁ実際のところは肝心の出来がイマイチ…というか、日付の概念があり、
かつストーリー構成がノベルのそれなので、
ゲームパートがフラグ立てたか(正解選んだか)否かの二択しか得られない。
推理モノとして見ると横の展開が少ない。
ノベルとしてみるとゲームパートは難しいうえ面倒と中途半端なんですよね。
プレイしてるとノベルとしての側面が強いので、
もうちょい簡単にしたほうが良かったと思いました。


ストーリーはどうなんでしょうね。
芸術家のパラノイアから展開されたお話としてはそこそこ楽しめましたが、そこらへんの描写が多いわけでもないし、プレイ中はお~ってなることもありましたが、
プレイ後に風呂入ってボーっと考えてたら、なんか情報(設定)を楽しんでいただけのような…?って感じで最終的には普通。

そんなわけで、良いところもあるし微妙なところもある作品でした。
あとは京極夏彦のオマージュ要素が強いという点も気になりました。

ふと思ったのですが、
PC-98時代にフェアリーテールのハードカバーから発売されたゲームで、
「ネクロノミコン」っていうのがあるんですよ。
このゲームもグロとか猟奇要素があって、グラフィックとかBGMが良い感じ。
ポイント&クリックの要素もありました。
で、ストーリーはクトゥルフ神話「インスマウスの影」が元ネタっぽくなっています。
なんか似てますね。

面白いのは、「ネクロノミコン」は好意的に捉えることができたのに、
「殻ノ少女」はそれができなかった。
好みとかあると思うけど、一番の決め手は、
「ネクロノミコン」はストレスがなかったのに対して、
「殻ノ少女」はストレスがあった。
この点に尽きるでしょう。
両者ともストーリーを評価することは難しいと思います。
そうなると評価する点はゲームとして表現した場合の付加価値になるわけです。
「殻ノ少女」のストレスはこの付加価値を打ち消す程のものであった。
つまりゲームとしての完成度が低いと言えるでしょう。
恐らく、私が一番引っかかった点はここでしょうね。

あとはオマージュ元が海外作品と国内で触れやすさの敷居の違いとかも多少あるかもですが略。
まぁそんな感じで。虚以降はやる予定なし。