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「ALPHA-NIGHTHAWK」

2019,3, 29 / Win / ノベル / ライアーソフト


そして闘志は燃えつづける!いつまでも、いつまでも……!




【あらすじ】
月の光を背に浴びて、巨大な薔薇は咲き誇る。

地球から300,000Km離れた夜空に咲く美しい薔薇。
人々はその薔薇を《コンスエロ》と呼んだ。

《コンスエロ》は地球に向かって赤黒い触手を伸ばす。
まれに地球に撃ち込まれる《棘》の弾丸は、
その衝撃だけで落下地周辺の都市を消滅させてしまう程の威力だった。

STX宙軍はコンスエロに抗う唯一の手段として、
星外除花機動スーツ《バトルシープ》を開発した。
《バトルシープ》は操縦士の精神エネルギー、
通称《セル》によって起動する《電気の羊》だ。
操縦士の持つ《セル》が強ければ強いほど《バトルシープ》も強くなる。
《棘》を撃つ兆候を見せれば、軍は総力を挙げて戦った。

しかし、STX宙軍の奮戦もむなしく《コンスエロ》の《棘》は地球へと撃ちこまれてしまう。
《棘》はトウキョウに着弾し、周辺都市は衝撃により消滅した。
地上に着弾した《棘》は大地に根付き、小型の《コンスエロ》を芽吹かせる。

増殖した《コンスエロ》は人々を襲い、侵略範囲を拡げていった。
《コンスエロ》に侵略された東京は生存者を残したまま、
《STX宙軍》により《封鎖区域》に指定されてしまう。
逃げ遅れて《封鎖区域》に閉じ込められた人々は、
日々《コンスエロ》の脅威に怯えながら暮らしていた。

物語の舞台は《ワンガンダイバーシティ》

封鎖区域で生きる弱き人々の為に、
たった一人で《バトルシープ》に乗り込み《コンスエロ》と戦う男がいた。
男の名は《夜鷹一蔵》と言った。かつてSTX宙軍の大佐として《精鋭部隊》の指揮を取り、
自らも《バトルシープ》で前線を駆けていた《戦う操縦士》だ。

青い光の尾を引いて、宇宙(そら)を自在に翔ける夜鷹は、
他の操縦士たちにとって大いなる目標であり、憧れだった。
そんな彼が何故、軍から逃げ出してまで《封鎖区域》で戦うのか?

「俺は薔薇に責任がある!俺が人間である限り、闘志は燃え続ける!いつまでも、いつまでも……!」


【感想】
アダルトゲームの新作を購入し、プレイするのって若干博打みたいなところがありませんか?
いや厳密に言うとソシャゲのガシャみたいな感じですかね。
我々は諭吉単発ガシャでSSRを求めているのです。(自分だけか?)

そんなアダルトゲームですが、実は勝利の方程式…
これは良作以上間違いなしだろというパターンが存在します。
エロゲ古参の方なら察しがつくと思いますが…
私の経験上、一人のクリエイタ―が原画やシナリオ、ゲームデザイン等を兼ねている作品は、
良作が多い印象です。

本作は七星電灯というクリエイターが、企画・シナリオ・原画を担当しています。
新人さんではないと思いますが、HPの仕事遍歴を見るに、
ボリュームのある作業を担当するのは初っぽいので、PCのノベルゲームのライター作業は初といってもいいのかな。

ライターと原画の兼業を知った瞬間私は勝利を確信しました。
これは良作に違いないってね。
加えて、本作にはフロッピーという、AI搭載のペットロボットが存在します。
このキャラクターが主人公らの母親的な存在で結構世話などを焼いてきましてね。
ああ、こういう人間じゃないキャラクターがいる作品は良い!という経験則もあります。
そんなわけで、高い期待値のもと、プレイをしました。


さて、本作はノベルタイプのADVで、選択肢なし、ゲームパートなどなしの、ただ読むだけのノベルとなっています。
ストーリージャンルはSFアドベンチャーとなっています。
が、密な設定がされているかといわれたらそうでもないし、
SFファンタジーといったほうがいいのかなという気がします。

ストーリーは単純で、
コンスエロという脅威に脅かされる封鎖区域で、コンスエロと戦う夜鷹 一蔵(主人公)。
ひょんなことから軍人の箱根 ミリヤ(ヒロイン)と出会い、パートナーを組み、コンスエロと戦っていくが、
因縁がある軍人たちに発見され、そいつらともドンパチしていく…って感じですね。

ストーリー自体はまぁ…良かったと思います。
自分がこういう地球外生命体とのドンパチ系が好きだったり、
ケモノキャラと人間が共存してる世界観が好みだったり(これはカナンのせい)と、主観的な面が強いのは事前に言っておきます。

まぁそれを抜きにしても、ストーリー自体がシンプルでわかりやすいのが良いですね。
最近ノベルゲームやってて、シナリオ重視ですといいつつ、
重要な設定は隠してるせいでこれどこに向かってんだ?そもそもなにこれ???って感じる作品が多い中、
本作は一蔵が封鎖区域を守るのがメインのお話で、そこに軍人どもがどんぱち仕掛けるだけですからね。
また、キャラクターがきちんと立っていて、
行動原理などに違和感を覚えないで展開が進むので、するすると読み進めることができるんですよね。
フロッピーを中心とした、キャラ同士の掛け合いとかもユニークで面白いですし、最後までダレずに読み進めることができました。
ただ、作中の謎とかほったらかしなところはあるので、そういった点を期待してプレイしようとしている方は、注意したほうがいいかもしれないですね。
本作はあくまで一蔵とミリヤのお話であり、作品を構成する設定等をベースとしたストーリー重視ではないことを意識する必要があります。

また、問題があるとすれば、それはボリュームでしょうね。
いやあ少ない!この設定ならもうちょっと広げられるだろう。
これ、もしかしたら、βなんたら~とかγなんたら~とか出るんですかね?
個人的にかなり面白かっただけに、ほんと、もったいない!
ただ、このボリュームのなさが長所を生み出すので、なんともいえないのですが…


グラフィックも良かったですね。
CG枚数は68枚。
一枚一枚の質を見ても、塗りはOK、構図も良しと、特に変なところはないのかなと。
それ以上に、本作で優れている点はCGの使い方にあるのでしょう。
私は常日頃、CGはストーリー上盛り上げる場面などで使うべきと言っています。
特に、本作のようなストーリー重視の作品ならなおさらですね。
ノベルゲームがおとやえのそうごうげいじゅつ?というのであれば、
CGの使い方にも気を配るべきだと思います。

本作では、ストーリー上盛り上がるシーンに対してCGを連続でバンバン多用してきます。
これがもうプレイしていて爽快でしてね。
本作ではこのシーンにCG欲しかったな~っていうのがないのですよ。
つまり適切な場面で適切な量のCGが用意されているわけでして。
これはライターと原画を兼業しているからなせる業なのでしょうか。
真相は定かではありませんが、そんなことを思いました。

ただ!これが成せた理由はシナリオのボリュームが少ないからだと思われます。
値段相応のCG枚数に対し、ボリュームは値段相応以下なので、CGを贅沢に使えたのかなと。

もしシナリオのボリュームが増えたら…なんて考えても意味がないのでしませんが。
言えることはシナリオのボリュームは少ないが、CGの使い方が豪華!ということ。


そんなわけで、キャラ良しストーリもまぁ良し、CGも良しと個人的には満足でした。
イマイチな点はボリュームが足らないことと、システムが相変わらず10年以上前程度ということでしょうか。
あと演出も普通か。

あとOP曲が個人的にかなり好きですね。
OP貼っておくので、これを見て面白そうだな~って思った人はプレイして損はないと思います。