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「ひこうき雲の向こう側」
2014, 3, 28 / WIN / ノベルタイプADV / FLAT


【感想】 
アダルトゲームにおけるさかき傘というシナリオライターの作品の大半にタカヒロが関わってきた。
厳密に言うと『つよきす3学期』と『つよきすNEXT』はタカヒロが制作に関わってない。
しかし、『つよきす』シリーズの初代である『つよきす』の企画がタカヒロであり、
『つよきす3学期』と『つよきすNEXT』は『つよきす』があってのものなので、
多少関わっていると私は考えている。
本作『ひこうき雲の向こう側』は、
アダルトゲームの中でタカヒロが全く関わっていないさかき傘の初めての作品である。
私はさかき傘が書いたアダルトゲームが好きだ。
しかし彼の作品には先程述べたように常にタカヒロが少なからず存在していた。
さかき傘はまるでタカヒロの影武者だな。と僕は思っていました。
影武者じゃないさかき傘のゲームがやりたい。
タカヒロが全く関わっていないさかき傘のアダルトゲームがやってみたい。
そんな欲望を叶えてくれたのが本作でした。
純粋なさかき傘の作品が読みたきゃ『思春期なアダム』でも読んでればいいじゃん。
と思いますが、まぁそれは置いといて…()

というわけでそんなささやかな願いを叶えてくれたのが本作なわけですが、
結論からいうと面白かったです。
シナリオ厨みたいにシナリオ<だけ>に注目するヒトにとっては
拍子抜けだったり合わないなーと感じるかもしれません、
しかしキャラクターの掛け合いなど萌えとはちょっと違う<キャラ重視>が
好きな人なら楽しめるんじゃないかなと思いました。
さかき傘好きなら買って損はしないです。
悩んるヒトは体験版をやってみることをオススメします。
本編も体験版と同じようなカンジで進むので良い判断になると思います。
公式でのジャンルがドタバタ学園ラブコメディーなんで、
基本的にはラブコメといった感じですね。
というわけで適当に書いていこうかなぁと。

とりあえず全体の雰囲気やら特徴やらを
雰囲気は体験版と同じですね。キャラクター同士がかる~くワイワイやるような。
そんな感じです。
これは個別に入っても基本的には同じですね。
キャラクターの掛け合いが面白かったですね~。
さかき傘はココがいいよなぁって実感しましたね。
そういえば今作はパロネタが殆どありませんでしたね。
やっぱりアレはタカヒロを意識しての使用だったのでしょうか。
割りと日常パートが長く、冗長に感じる人もいるかなと思います。
なので体験版で作品の雰囲気を感じ取ってもらうことをオススメします。


ストーリー紹介で”恋愛観測部”がとうたらとか書いてあるので
ライターの恋愛論ないし哲学が語られるのかな、
とか思って購入すると痛い目に会うんじゃないかな。
そういう部分に触れたりはするんですが全体の割合としては少なめですし、
その部分だけの評価だと「今更そんなこと言われても…」と言ったカンジで微妙でした。
なのでシナリオ<だけ>を重視するヒトにとっては本作は合わないかもしれませんね。
キャラクターの掛け合いが楽しいゲームがやりたいよ―ってヒトには向いてるかと思います。

【個別シナリオに関して】  
個別はメインヒロイン3人の3ルートのみです。
悲しいことに佐藤さんの個別はありません。まぁ前から分かってましたけどね。
実は公式サイトに攻略ヒロイン3名って書いてたのですが、なんかいつの間にか消えてましたね。

ということで個別は美奈、いろは、瑛莉の3ルートです。
美奈といろはの個別ルートなんですが、どうも肩透かしをくらいましたね。
自分が思ってるよりも展開が地味というか、え、これで終わりなの?と言ったカンジ。
特に美奈がどうもなぁ…意中の人→義妹と関係が変化し、
それによりやりきれない主人公の気持ちをどうするのかがもうちょっと見たかったですね。
瑛莉はこの中だと一番おもしろかったですね。
まぁ実際本作は瑛莉ゲーといっても過言では無いですし。
面白かったのですが、正直自分は周囲よか楽しめて無いのかなと。
なんかみんな「泣いた」とか言ってますが、僕これクリアした時「は???」って感じだったんですよね。
以降ネタバレになってしまうので見たくない方は飛ばしてください、




瑛莉ルートのラストで結婚→老いるまでのがダイジェストで流れます。
が、年の経過に重みを感じられなかったんですよね。
ポンポン出来事出されても感情移入できません。
ここにはある程度ボリュームを割くべきだったと思います。
とか言いながら2周目やったらボロ泣きしたんですけどね。
私はキャラクターに魅力された挙句泣いたわけでして、
ダイジェスト自体はもうちょっと上手く出来たのではないかなと。






ネタバレ終わり





【CGや立ち絵について】  
原画の方はアダルトゲームが初めての方ですね。そのせいか乱れたCGが多いと思いました。
個人的に気になったのはヒロインと主人公が描かれているCGで主人公が大きく描かれてることですね、ちょっとガタイ良すぎでしょと。
でもいいCGもあるんですよね~遠距離の一枚絵といったらいいのでしょうか、ヒロインなどの身体が全部CGに入り込んでるようなCGでは魅力的なCGが多いなと感じました。
全身絵はとてもいいんですよね~本当にそこが惜しいなぁって…
あと構図が結構いい感じなんですよね。ここは一枚絵としての完成度は高いと思いました。
立ち絵はとても可愛かったです。演出でもちょこちょこ動いて頑張ってるな~と思いました。

【BGMについて】  
その場の雰囲気と合っている良いBGMが割りとありました。
BGMの中でも特にタイトル画面で流れてる「止まない雨はないから」と「死んでもいいわ」がほんとうに良くて…
曲名とBGMと作品がマッチしていてとても素晴しかったです。


【システム面について】
場面選ぶ、といったチャプターごとへのスキップ機能は良かったのですが、セーブ機能のほうがちょっと微妙でした。
特にロードがなぁ…セーブ機能から入ってロードボタン押さないといけないってのが面倒でしたね。
あとは次の選択肢へスキップが欲しかったかな。選択肢間が長い所もあったので。

【その他】  
発売日に修正パッチが出てたので当ててプレイしたのですが、それでも誤字やらボイス抜けやらでちょっとおかしな部分があってそれがとても残念でしたね…
そういったことが多く完成度としてはちょっと低いかなと思いました。

全体的に見ると佳作でしたね。
まぁなんだろうね 、完成度やCGの乱れなど全体的なクオリティは高いとは言えないし、
ストーリーも普通だから、凡作といったほうが正確なのでしょう。
けどまぁいわゆる萌えゲーみたいなもんですしね。
萌えるかどうかって結構主観が関わってくるので、自分の場合は萌え以外の部分、ゲームシステムだとかキャラの相関あたりで評価できる部分を探したりするんですよね。

本作の場合これといった評価出来る部分はありませんが、
時間が経った今でもキャラ達はすぐに思い出せるわけでして、
魅力的なキャラクター、その掛け合い、シナリオを評価して佳作としておきます。


プレイ前はタカヒロが関わってないさかき傘ってどうなんだろうと期待と不安でいっぱいでしたが、杞憂でしたね。
もっとも、それは私が好きなライターだからかもしれませんが…
原画が作った可愛らしいキャラクターをライターがストーリーやテキストで魅せてくる。
そういう部分がとても良いと思いました。

総合評価:C (佳作)