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「吉原彼岸花」
2015, 9, 25 / WIN / ノベルタイプADV / Mariacrown



【あらすじ】
時は江戸。

絢爛豪華な町の裏側で、欲望が渦巻く新吉原。

老舗遊郭「桜華屋」で、最高位の花魁を務める千早。
祖国に暮らす両親の元へ帰るため、
朝な夕な、誰とも知らぬ男の伽の相手をする。

普段と変わらない日常。
吉原という小さな世界だが、
千早にとっては自分を証明できる大切な場所。
楼主の時雨、禿の柚、共に働く心強い遊女たち…
かけがえのない存在に囲まれ、
苦界と言われども花魁の仕事に誇りを持っていた。


本当の愛を知るまでは―。

抗えない運命にのまれていく、一人の遊女の激動の物語。



【ストーリー】  

本作は江戸時代のお話となっており、吉原遊郭が舞台となっております。
そういえば、アダルトゲームでこういった風俗をテーマにした作品ってあまりないよなと。
まぁ赤線街路やら風俗島への~とか、
ノベル以外では大悪事やらソープランドストーリーなどがありますが、
純粋なノベルとしてはそう多くはありません。
なのでテーマだけで希少価値があるといえるでしょうね。
というか、前々からこういったのが欲しかったんですよね~。
なので個人的には本作は結構期待してました。


さて本作は18禁乙女ゲーのメーカー処女作です。
シナリオライターの方はラノベの方でも描いているらしく、
テキストなどは良くできていたのかなと。
作中で吉原に関する設定の説明なども軽くなされていますし、
結構丁寧な作りとなっているように感じました。


ストーリーに関してですが、まあ悪くないのかなと。
悪くないんですが、逆に褒めるところもちょっとないかなぁと。
で、なんでそんなふうなことを思ったのかというと、
本作はストーリー自体は王道なのですよね。

私は主人公が花魁であることに誇りを持っている中での苦悩と葛藤モノが見たかったんですよね。
本作にそれがあるかといわれたらなかったわけで、
まあ期待にはそぐわないだけで楽しめたからいいんですけどね、
本作の強みである花魁という職業をもったヒロインを

もっと主張させてほしかったかなと思いました。


【CG】  
とりあえず本作のポイントとなるCGですね。
塗りが綺麗ですし、CG自体に問題はないんですが、
使うポイントに問題があったかなと。
例えばですが、本作には朔夜という髪結いがいるんですね。
そのシーンが作中に何回もあります。
このシーンのCGと差分があれば、体感的にCGの枚数を増やせたのはないのかなと。
花魁という仕事上、一日の流れというのは大体決まっており、それを中心として話が進みます。
なので繰り返し似たようなシーンがある場合はCGを付けた方が良かったように感じました。



【ゲームシステム】
普通の選択式ですね。キャラによってはルート制限があるので注意が必要です。
選択肢が多く、バッドエンドも多く繰り返しプレイすることになりましたが、
次の選択肢に進むなどがあったので、システム面では問題はなかったかなと。
強いて言うならばセーブ画面からロード画面に移動やクイックロードが出来ればよかったかなと。
あとは個人的に思ったことなのですが、
マップ移動を導入した方が面白かったのではないのかなと。
吉原という閉鎖空間のなかには遊郭以外の店もたくさんあります。
なのでマップ移動と時間を取り込むことで実際に遊郭の中にいるんだ、
自分は花魁なんだ、という風な感覚をプレイヤー側に与えられたと思うのですが、どうでしょうかね。


【総合】 
アダルトゲームらしいテーマで作品全体の質も良かったです。
が、テーマだけが特徴になってしまったかなと。
このテーマならもっと尖ったような作品のなれる可能性があったはずです。
そう考えるとちょっと微妙な評価になっちゃうかもしれませんね。
まぁ私は男性なのでそう考えてしまうのですが、
女性陣、或いは女性向けしかしない方からしたら手堅くまとまった良作であることには間違いないでしょうね。



総合評価:B (良作)