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「きゃんきゃんバニー プルミエール」

1992,7, 30 / PC-98 / コマンドADV / カクテル・ソフト






【はじめに】
「きゃんきゃんバニー」シリーズというと、やはりスワティの印象が強いと思います。
私が「きゃんきゃんバニー」シリーズをプレイする前も、きゃんきゃんバニー=スワティというイメージでしたからね。
そんなスワティですが、初代きゃんきゃんバニーから登場していたわけではありません。
実は、シリーズ4作目の「きゃんきゃんバニー プルミエール」からの登場になります。




【ゲームデザイン】
さて、今までのきゃんきゃんバニーシリーズはコマンド選択型のADVで、ナンパものでした。
シリーズを重ねるごとに難易度も向上し、2作目の「きゃんきゃんバニー スペリオール」では、
社員の人でもごくわずかの人にしか、オールクリアできないという位の難易度でした(電撃姫 vol.2)

そんな本シリーズも、本作から方向転換が始まります。
具体的には、難易度の低下と、ナンパものから恋愛への転換ですね。
それに伴って、ゲームデザインにも変化がみられてきました。


基本的にはこれまでと同様に、コマンド選択型のADVとなります。
ただ、前作と比べて難易度が易化しています。
前作では、コマンドの選択により好感度を上げることでフラグを立てていき、ゲームオーバーを避け、Hまで目指していきました。
本作では好感度による足切り(ゲームオーバー)がない…とまではいえませんが、
普通にプレイしていたら、結構すらすらとプレイを進行できるくらいには簡単になっています。
まぁ場所によってはゲームオーバーがありますが、スワティさんのおかげでコンテニュー可能となっているので、
リトライも余裕となっています。

こうなるとただぬるくなっただけで、高難易度というゲーム性がなくなっただけじゃんという印象を持たれるかもしれません。
しかし、本作ではそのゲーム性の低下をゲームデザインによってカバーをしています。
たとえば、バイクのヒロインとデートする時には降水確率の低い日をデート日に設定しなくてはいけませんし、
また、デートのツーリング時に、どのルートを通るか自由に選択できたりします。
他にはクイズがあったり(世代じゃないので全然わからなかった)、情報を集めてヒロイン探しとかありましたっけ。
そのような要素を取り入れることで、ゲーム性の向上を図っており、
ゲームデザインという観点からは、前作よりも向上したなという印象を受けました。








【ストーリー・キャラクター】
今まではヒロインを選ぶ→落とすの流れでしたが、
本作では章仕立てのストーリー構成となっています。
それにより、主人公とスワティら含めヒロインたちの一連の流れがしっかり描写され、ストーリー性が向上したと思います。
そして、ナンパ色が薄くなり、恋愛色が強くなりましたね。

キャラクターは結構お気に入りヒロインが多いです。
というか、原画的にも、シリーズの中では本作が一番好きかも。
そりゃそうだよね…だって「あ」さんがたくさん担当してるからね!



ここで一言謝罪(と言い訳)をしておきたいことがあります。
以前、「好きな原画家10選」という記事で、「あ(矢野尾雅敏)」さんの代表作に「きゃんきゃんバニー EXTRA」を載せました。
実はEXTRAで「あ」さんが担当してるのってスワティだけなんですよね。
あの記事を掲載するタイミングでEXTRAのプレイを開始したので、先に載せちゃえ的な感じで載せました。
プレイして見るとヒロインの雰囲気がプルミの頃と比べると全然違うじゃないですか。
でもスワティはそれっぽい…まさか違う人がヒロイン担当してるのか…?
いや、たぶん作風が変わったんだろ…
と疑心暗鬼になりつつも無事クリアし、スタッフロールを見ると
「あ」担当:スワティ じゃないですか。
いやーほんと…すいませんでした。1キャラしか担当してないのに、代表作とは言い難いですよね。
にわかもいいところでした、猛省します。代表作はプルミのほうが適切です。
ていうか「DokiDokiバケーション」も大丈夫なのだろうか…たぶん大丈夫だと思うけど(疑心暗鬼)


【総合】
最後のほうは関係ない話になりましたが、
ゲームデザインに工夫が見られ、
キャラクターも非常にかわいいので、個人的にはお気に入りの作品ですね。
2018年10月には「きゃんきゃんバニー プルミエール3」が発売されます。
本記事を読んで「きゃんきゃんバニー」シリーズに興味を持ったかたは、ぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。
…プルミ3はどうなるんでしょね。
最近はアイデス系のゲームをよくプレイしているので、感謝の意味を込めて購入しようとは思っていますが、結構不安だったり…