79b0b5e6.jpg

「大正×対称アリスepisode1」
2015, 2, 20 / WIN / ノベル / Primula

鏡を通り抜けたら、そこは全てがあべこべな世界でした―――

【商品説明】
鏡を通り抜けたら、そこは全てがあべこべな世界でした―――
貴方は気がつくと、真っ黒な世界をさ迷っていました。
貴方には記憶がありません。自分が何者なのかも、名前すらも分かりません。
真っ黒な世界は貴方以外誰一人としておらず、貴方は不安と淋しさで胸がいっぱいになります。
そんな時、貴方は一人の少年と出会います。 輝く金色の髪に美しい碧眼を持つ少年の名は「アリス」。 「アリス」は貴方を見るなり、貴方を「ありす」と呼びます。 どうやら、彼も記憶を失っており、「アリス」という名前以外何も思い出せないようです。 困った貴方は、嫌がる「アリス」を連れ、再び世界をさ迷います。 やがて、貴方とアリスは水晶で出来た大きな大きな鏡を見つけます。 鏡の中は、和と洋が混じり合った不思議な世界で、貴方は懐かしさを覚えます。 そうして、貴方とアリスが鏡を覗き込んでいると、通り抜けて鏡の国へと入り込んでしまいます。 鏡の国では、性別が逆転した童話のキャラクターが貴方を『ヒロイン』として迎えます。 鏡の国で各童話の『ヒロイン』となった貴方は、ちょっぴり不思議で歪な物語を、 ちょっぴり歪んだ童話の主人公たちと紡ぐことになります。 果たして、この物語の行く末はどうなってしまうのでしょう?


【まえがきのようなもの】
ストーリーから察するに、本作は童話をモチーフにした作品なのでしょう。
私的なことですが、こういった童話などをモチーフにした作品にはあまりいい印象がありません。
というのも、大体はストーリーや設定を借りているだけで、どうにもオリジナリティを感じることができないんですね。昇華しきれていないと。(まぁこれは私が今までやってきた作品がダメだっただけかもしれませんが)
なので、本作を知った時もまたどうせ似たようなもんだろ、と高を括っていたのですが、プレイしていてそれは間違っていたと感じました。

【ストーリー】
さて、本作の魅力はストーリーなのでしょう。
先ほども言いましたが、本作は童話がモチーフとなっており、私は設定やプロットをなぞっただけの作品だろと高を括っていたわけでしたが、それは間違いでした。
というのも、本作はどうにも切り口が違うんですね。
これまでこういったモチーフにした作品というのは、モチーフとなる作品の設定やプロットをそのまま借りていることが多かったのですが、本作はその根幹となる設定が全く違いました。
例えばシンデレラ、シンデレラは灰かぶり姫という意味で、身分が低いものを指すのですが、本作ではお金を散財しまくり、寄ってたかる人をお金目当てだろうと信じない、そういった心に灰が被ったキャラをシンデレラとしています。
この時点で設定がすごい異なってますね、本作はシンデレラの他にも赤ずきんがいるのですが、これまた設定が違ってます。
本作は童話の名前や核となる部分を借りていて、その上にオリジナリティあふれる設定を組んでいるわけです。
これは正直プレイしていて驚きました。こういうのならモチーフ作品もありだよな、と素直に感心しました。

シナリオ、テキスト面ですが、これまた結構出来がよかったと思います。
読んでいて素直に楽しめるテキストとでもいいましょうか。キャラ達全体の雰囲気や行動が軽いんですよね。
なんというかなー一言でいえばリア充みたいなテキストですwこれはプレイした人なら同意してくれそうですが…主人公の性格が明るくノリが良いキャラなのでね、そういったテキストになったのでしょう。
あんまり乙女ゲームはやらないのですが、そういえば結構個性的だなと、キャラしかりテキストしかり。
そういった一言で言えば「自我」を持ったような主人公なので、主人公を自分に投影する方などは本作をプレイする際には注意が必要かもしれませんね。


【総合】
というわけでストーリーよしテキストよしだったのですが、他が割と普通でしたね。
演出面やBGM,CGがもっと優れていたらよかったのですが…
まぁその反面、値段の割にボリュームがあったほうなのでトントンでしょうか。
本作は四部作なので、今後に期待といったところでしょうね。


総合評価:B (良作)