51N6tTF8M+L

「ノラと皇女と野良猫ハート2」

2017,10, 27 / Win / ノベル / HARUKAZE






【あらすじ】
海の家で働いているノラとその仲間たち。
ある日、海岸に雪が降り始める。

それが、冬の皇女アイリスとの出会いだった。
(げっちゅ屋より引用)




【はじめに】
タイトルをみればわかる通り、本作は「ノラと皇女と野良猫ハート」(ノラとと1)の続編となっています。
といっても、前作から話が繋がっているというわけではなく、前作のとある地点で分岐したお話が本作となっています。
また、前作のヒロインのアフターストーリーもありますが、ほぼエロシーンだけなので、アフター目的で購入する方は注意が必要なのかなと。



さて、HARUKAZEといえば「らぶおぶ恋愛皇帝 of LOVE!」(らぶおぶ)で商業デビューを果たしました。
らぶおぶはまぁまぁ面白いやんけブランドの次回作もやったろうかなと思っていたのですが、なんだかノラとと1はやる気が起きなかったんですよね。
シナリオ関連だとかそこらへんであまりいい評判を聞きませんでしたし、アニメ化もしたしなんだかなーという感じでした。
そんなわけで続編の2なんて目にもくれないはずだったのですが、各所で評判がいいじゃないですか。
えーどゆことー?と思いプレイするに至ったという感じですね。

なお、この記事はノラとと1の感想を下書きにしているため、多少ノラとと1と2の比較が入るかもしれませんが、ご了承ください。






【ノラとと1と2共通の感想】


さて、本作は端的に表現すればラブコメ+ギャグという感じになるのでしょうか。
シナリオ構成は共通シナリオ→ヒロインごとの個別シナリオという感じで、
共通シナリオはギャグが中心となり進んでいき、個別シナリオではシリアスあり、イチャラブありという感じですね。


ノラとと1と2の共通した感想は以下の二点になります。

一つ目がシナリオ(テキスト)ですね。
はと氏の軽くポップなテイストは本作でもその威力を発揮していますが、本作のシナリオは戯曲みたいな感じでなんですよね。
地の分をナレーターが読み上げるような感じだったり、括弧書きでキャラクターの行動を表現したり。
これを一種の特徴と捉えることもできるのでしょうが、どうしても私には台本をそのままシナリオにぶち込んだという印象がありました。
これはあまり良くなかったですね。
あと本作では多数のキャラクターがわちゃわちゃ掛け合いをするシーンが多数あります。
その際に一セリフごとに立ち絵が変わるっていうのはどうなんだろうね?
本作はワイド画面なので、掛け合いの中心となる人物の立ち絵を複数表示してもいいはずなのに、
でかでかと一人の立ち絵を中心に添えて、一言発言したら他のキャラの立ち絵が出てきて、一言発言したらまた元のキャラに戻って~みたいなのが多かったです。
もうちょっと画面デザインのことを考えたほうが良い気がします。
例えばこんな感じでフェイスアイコンっぽい感じで表現するとか。
イメージ338

或いはいっそのこと横にキャラクター並べて画面自体を動かせるようにするとか。

なお、2では括弧書きによる表現が多少減ったように思えます。そこはよかったです。


二つ目はエロシーンですね。
本作のエロシーンはズーム等を演出で使用してきます。
それ自体に新規性はないのですが、ズームに加えて回転もしてきます。
どういうことかというと、例えばエロシーンの正常位でヒロインが斜めに描かれているCGに対し、顔の部分をズームし、加えて回転させることで主人公視点で真正面から見たかのようになるんですよね。
自分の記憶力があいまいだからかもしれませんが、こういう表現の仕方ってあまり見ないよなとプレイしていて思いまして。
こういうのは単純に視覚的に満足できましたね。







【ノラとと2感想】
さて、ノラとと2のお話になるのですが、まずシナリオ・ストーリー関連は前作よりも良かったかなと思います。
その要因は非常に個人的なお話になるのですが、私はノラととのヒロイン勢よりも井田やノブチナ・田中ちゃんたちのほうが好きなんですよね。
前作はパトリシアたちがメインに添えられていたため、彼らの出番はそれほど多くはありませんでした。

けれど本作ではノブチナがメインに昇格したからかは分かりませんが、彼らの出番が非常に多いんですよね。
共通シナリオやノブチナルートはもちろんのこと、新キャラのアイリスルートも出番が多く、個人的には大満足でした。
ノラととでは個別シナリオでもメインヒロインをはじめとしてサブキャラも豊富に登場していきますが、本作の個別シナリオでは前作以上に出番が多かったです。
表現するのであれば、ヒロインが抱える問題点をキャラクター全員で解決する感じですかね。

また、ノブチナルートも個人的には大満足でした。
ノブチナがヒロインに昇格ということでうれしい反面、おいおい俺はキャラクターノブチナが好きなのであって、
ヒロインノブチナは…という懸念があったのですが、見事その懸念を打ち破ってくれました。
きちんと高田ノブチナ、キャラクターのストーリーが成されており満足でした。
また、ノブチナルートにある車ゲーパート、「高速少女ノブチナ」は良かったですね。
運転するだけでなくヒロイン同士の掛け合いを楽しめましたし、ああいうノリはノラととに合っているなーという感じで、
ゲームデザイン・演出的な観点から優れていると感じました。


パトリシア姉妹は普通でしたね。
あとは黒木未知が留学しているということで、あまり出番がなくて助かりました。
あんまり得意なキャラじゃなかったので(




全体的には満足度が高い作品でした。
HARUKAZEのゲームは日に日に良くなってきているので、今後の作品が楽しみになりました。