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「キスアト」

2014,1, 31 / Win / ノベル / 戯画



【商品紹介】
にじまない、キミへの想い――
落ち着いた雰囲気と等身大の恋愛模様が魅力の、『ホチキス』 『キスベル』 に続くシリーズ最新作が登場!
舞台は冬も終わりの美術学園。 その配色や風景にもこだわったリアルな描写は本作でも健在 !!
そして素朴だからこそ感じられる、ヒロインたちの柔らかで暖かな魅力。
穏やかな日常の中で、少しずつ近付いていく少女たちとの関係が丁寧に描かれていく。
さらに本作の重要なポイントは、今まで以上に力が入ったヒロインたちとのイチャラブシーン♪
好きな人に向ける真っ直ぐな想いや、好きな人だから見せたい艶姿、そしてそれ以上の色々なことまで――
ヒロインたちの魅力を余すことなく感じられる、ピュアな恋愛ストーリーに期待しよう。



【感想】
商品紹介の通りの感じな、大人しい作品でしたね。

本作はノベルタイプADVで、選択肢により各ヒロインごとのストーリー、つまり個別シナリオへと分岐していくゲーム構成となっています。
まぁ、よくあるやつですね。

ストーリーは美術学園を舞台とした恋愛モノ。
端的に言ってしまえばギャルゲーになるのだけれど、本作はよくあるギャルゲー系よりも比較的おとなしめの作品だったのかなと。
まず見た目のキャラデザ、全員茶色か黒系統と現実寄りなデザインとなっています。
ようあるエロゲ…っていうか萌えゲーとかだとピンクやら金髪やら緑やらと多色なことが多いです。
それがいいかはさておき、こういう落ち付いた髪の色でまとまった作品っていうのも思ってみればそうないよなと。
そういう意味では本作は結構貴重な作品なのかもしれませんね。

本作とは全く関係ないのだけれど、ちょっと昔だったら緑髪のヒロインって不遇(?)っていうかネタ扱いされていることが多い印象です。
けどPC-98時代だと緑髪ヒロインは逆に人気だった気がしますね。ランスシリーズの魔想さんとか、きゃんきゃんバニーのスワティとか?
緑髪ヒロインの系譜を調べてみるのも楽しいかもしれないですね。ちなみに私は黒髪が一番好きです。

キャラデザときたので次はキャラクター。
ヒロインが軒並み才能持ってるというのは置いといて、特にふっとんだキャラクターがいないですね。
校内で性器を出してはダメなんてどこにも書いてないとか誰も言いませんし、なんていうかさっくりいうと地味な感じではありますね。

んーここなんですよね、正直なところプレイしていてキャラクターやストーリーに魅力を感じなかった。
日常の描写は面白かったです。一緒の作業場に河合らしいヒロインがたくさんいて、お茶目な先輩がいて、真面目なキャラがいて…
私はキャラクターがわいわいしている様を見るのが好きですから。

けどストーリーに関するキャラクターとなると話は別です。
ついでにストーリー自体の話をすると、結構地味に展開していきます。
よくあるライバルが登場してバトル!とか…まぁあるけど、全体的に予定調和な感じはあります。
別にストーリー重視の作品でもないし、学園に隕石が落ちてこいとかは言いません。
じゃあどこでストーリーの良さを表現するのかといったらそれはキャラクターの魅力になるんじゃないんですかね?
個別シナリオという形式はストーリーがヒロインに従属する形となっているため、ヒロインという存在が主です。
なので予定調和な展開自体は文句ないですし、学園生が将来を決める展開をリアルで描いたらこうなるでしょう。

リアルな描写──、つまり、等身大の恋愛模様を描くにあたって本作のヒロインたちは行儀が良すぎた。
各ヒロインに与えられた設定、天然の天才だったり秀才タイプだったり、「そのモデルならこう判断するだろう」といった行動や考えしかしないんですよね。
そこにキャラクターたちのパーソナリティというものが感じられず、ヒロインたちの個性、アイデンティティというものがストーリーを通じて感じられませんでした。
なので、ヒロインたちが選択した将来、エンディングに関してもその選択の重さを感じられず、まぁこういうタイプの人間ならそうするよねって思っちゃうんですね。
ストーリーはヒロインに従属しているし、そのヒロインは設定に従属しているんですよね。
そういうこともありキャラクターには魅力を感じることができませんでした。
梓ちゃんはかわいかったです。
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んーってうか、身もふたもない話をするとこれなんちゃらとクローバー読み直したほうがいいよなって思っちゃうんですよね。
芸術に関する描写もそんな多くないし、なんだったんでしょうね。

あ、でキャラクターのヌード関連は非常に良かったです。
そうそう、これだよ~今の萌えゲー系にはこういうわびさびを感じるエロスがないよね~って言いながらプレイしてましたw
どうせ芸術設定があるエロゲなんだから、こういう芸術を絡めたエロシーンをもっと出してほしかったですね。
もういっそ主人公が画家で全ヒロインのヌードを描くとかやってほしかった。ヒロインごとに反応の仕方とか違うだろうし、そういうところを見てみたかったですね。
あとは下着のデザインもよかったですね。
エロシーンは全体的に普通か、1シーンで何回もするのが特徴でしょうか。


コンフィグ関係はさすがの戯画ということで不満はなし。

全体的に悪くはない作品だったのだけれど、自分にとって本作はちょっと大人しすぎましたね。
人によってはこういった素朴な作品でも魅力を感じ取ることができるのでしょうが、私にはなんか合いませんでしたね。